メモの取り方・テクニックとメリットを解説!
- メモをとるメリットを知りたい
- 効果的なメモのとり方を知りたい
『メモの魔力 -The Magic of Memos-』はタイトル通り、メモが持つ魅力、メモの取り方、メモを取るとどんなメリットがあるのかといったことが書かれています。
この本の著書は前田祐二さんで、DeNAに入社し、仮想ライブ空間「SHOWROOM」を立ち上げる。15年に当該事業をスピンオフ、SHOWROOM株式会社を設立した方です。
メモを取る上で最も大事なことは、とにかく書くこと。
メモを書くという姿勢が大事。
と言う主張は、デジタルノートを使っている私には安心できることでした。
難しく考えてメモを取らないより、まずは何でも書き始める方が重要です。
メモを取るメリット
メモを取るメリットとしてよく言われていることが忘れないようにする事です。
しかし、本当に重要なことは、簡単にコピーできることを書くのではなく、代替不可能でクリエイティブな思考をすることです。
そのためメモが役立ちます。
メモによってこんなスキルが身につきます。
- 知的生産性が高まる
- 傾聴力
- 構造化力が高まる
- 情報獲得の伝導率を高める
- 言語化能力を高める
汎用性が高く様々な場面で役立ちます。
傾聴力
相手が話しているときにメモを取っていると、「しっかり聴いてくれているな」と感じてもらうことができます。
もちろんメモするために話に集中するため、傾聴力が鍛えられます。
構造化能力
話や物事の大枠を捉えることができるようになります。
なぜかと言うと、メモするときに「今の話はどこに書くべきか」ということを考えるからです。
情報獲得の伝導率
これは次のアイデアの話にもなります。
メモを取る姿勢を持つことで、無意識に通り過ぎていく情報を掴み、言語化して、アイデアにする事ができるようになります。
アイデアに変える
メモを使って、日常の出来事をアイデアに変えるための方法を説明します。
なぜメモを取ることでアイデアを見つけることができるかというと、メモをとる段階でインプットした情報を抽象化して、それを他の場所に応用できるよう転用するからです。
そのため、メモをとる段階で
ファクト→抽象化→転用
の手順を取ります。
メモを取る手順
- ファクトを書く
- そのファクトを抽象化する
- 他にどんな場面で使えるか転用
- 書いた日付を書く
- どんなときに得た情報か書く
- そのサマリーを書く
- ファクトのキーワード、標語を書く
『メモの魔力 -The Magic of Memos-』幻冬舎 (2018/12/24) 前田裕二 より引用
ファクトだけ書くのが従来の記憶のためのメモです。
そこからさらに思考を深めていくために、抽象化と転用を行います。
抽象化・言語化の訓練
良いメモをとるためにはうまく抽象化ができなければいけません。
抽象化は物事の本質を知るためのものです。
成功事例の本質を抽象化で理解して他の場所に転用できるようになります。
また、言語化がうまいと、人を引き付け味方になってくれます。
ここでは抽象化、それに加えて言語化能力を高める方法を解説します。
抽象化の種類
抽象化には3つの種類があります。
What,How,Whyです。
この内、抽象化において特に重要なのはWhy,Howです。
whatは言語化するときに役立ちます。
抽象化ゲーム
抽象化することで本質を理解すると、その理解を他の具体に応用できます。
多くの具体例に応用できる汎用性の高い抽象化が良い抽象化です。
そんな抽象化をするためのトレーニングが抽象化ゲームです。
たまたま目についたものAと、その他の適当なものBを用いてA = Bであるといいます。
それから、この2つの共通点を探すと言うゲームです。
違うものの共通点を探すため必然的に抽象化を行うので抽象化する力が身につきます。
言語化を訓練
言語化能力を高めるには、自分の意識を抽象化するということが役立ちます。
楽しいと思ったらなぜ楽しいと思ったのか
勉強になると思ったらなぜ勉強になると思ったのか
楽しいという感情 = ファクトをWhyで抽象化していきます。
こうすることで、自分の中にある漠然とした感覚を言葉にする力を高めていくことができます。
Whyを使うと良い場面
whyを使い抽象化することで本質に近づく事ができます。
あらゆるものを抽象化するのは難しいので特に効果が大きい場面を紹介します。
- ヒットしたもの
- 自分の琴線に触れたもの
- 顧客の要望
- 問題や課題
自己分析への役立て方
ファクト→抽象化→転用を行うメモをアイデアを見つける為だけではなく、自己分析に役立てることもできます。
自己分析を行うと自分がしたい事がわかります。
そのため、目的が明確になりメモをとる原動力にもなるのです。
どのぐらい自己分析するか?
どのぐらい自己分析を行うと良いのか?
『メモの魔力 -The Magic of Memos-』には巻末特典として1000問自己分析用の問があります。
また、この著者の前田裕二さんは、就活時の自己分析をノート30冊分行っていました。
そのぐらい自己分析を行ったら自分はもうブレないと自信を持つことができます。
そこまで必要ない場合は100問を抽象化と転用を用いた上で回答すると、自分を深く知ることができます。
ファクト→抽象化→転用
自己分析でもファクト→抽象化→転用を用います。
- ファクトでは、問に関連する実際にしたことや感情
- 抽象化では行動や感情の理由
- 転用では、その理由をどうすればうまく役立てることができるのか
というように書いていきます。
注意として、転用では具体的に何をするのか書く必要があります。
取るべき行動がわからなければ何も変わらないからです。
自己分析に役立つ内省の仕方を解説した記事も読んでみてください。
まとめ
メモをとる目的やメリットを深く知ることができる良書でした。
メモの重要性について書かれている本はよくありますが、大体がデジタルか手書きのどちらが良いか、全体の1部として書かれているものでした。
『メモの魔力 -The Magic of Memos-』では、メモをとることでなんの役に立つのか、どうメモを取るのか詳しく書かれてます。
メモを取るモチベーションを得るためにも役立つと思います。